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2023.12.20
住まいをリノベーションする際、資金の調達は重要なステップです。リノベーションで使えるローンは、住宅ローンとは異なり、専用のローンが用意されています。本記事では、リノベーションに利用できるローンの種類とその比較について詳しく掘り下げていきます。賢い資金計画を立て、理想の住まいを手に入れるための第一歩を踏み出しましょう。
目次
住まいを新しく生まれ変わらせる魅力的なリノベーション。しかし、その費用はリノベーションの規模によっては結構かかることもあります。全てを手持ちの現金で済ますことができれば、縁のない話ですが、リノベーションやリフォームをする際に使えるローンは2種類あるので、今回はその違いについて解説していきます。
「リフォームローン」とは、主にリフォーム用途に特化したローンのことで、既に所有している自宅をリノベーションする場合だけでなく、新たに住宅を購入してリノベーションする際にも利用可能です。
このローンには有担保型と無担保型が存在し、有担保型は単体での提供が少なく、ほとんどが無担保型のローンです。その結果、「住宅ローン」などと比較すると、自宅に抵当権を設定して借り入れる必要がないため、金利がやや高めになっています。
一般的に、「リノベーションローン」と呼ばれる商品も、基本的にはこの「リフォームローン」を指しています。
住宅ローンには、住宅の新築や購入に利用されるローンであるという基本的な概念があります。この種のローンでは、一般的には自宅や土地に抵当権を設定することが一般的で、借入期間が長く金利が低いという利点があり、大きく分けて「民間ローン」と「公的ローン」の2種類が存在します。
「民間ローン」は、その名の通り、民間の金融機関が提供しているローンであり、通常のローンの形態に該当します。対照的に、「公的ローン」は、住宅金融支援機構の【フラット35】を含む公的機関が提供する融資であり、他にも自治体が提供する独自の融資も含まれます。
一方、「一体型ローン」は住宅ローンの特殊な形態で、物件の購入費用と同時にリノベーションの費用も一括して借り入れることができるローンです。
リノベーションにおけるローン選びは、金利と返済方法の理解が欠かせません。賢く選ぶためには、異なる金利の型や返済方法の特徴を掴んでおくことが重要です。それでは、ローンの基礎となる金利と返済方法について、詳しく見ていきましょう。
変動型、期間固定型、固定期間選択型の3つの金利の型は、それぞれ異なる特徴を持っています。順を追って、そのメリットとデメリットを探ってみましょう。
金利は市場の動向に合わせて年2回見直されますが、急激な負担増を防ぐため、通常は5年間は月々の返済額が変わりません。なお、返済額には前期間の1.25倍までの上限が設けられています。
<メリット>
金利が低い、現在の低金利市場では特に利息が少ないという恩恵が期待できます。
<デメリット>
将来的に金利が上昇したり、減少したりと流動的な動きをする可能性があります。
金利は、借り入れ期間中一定です。
<メリット>
金利の変動の心配がなく、月々の返済が一定なので返済計画を立てやすいという利点があります。
<デメリット>
変動型に比べて金利が高めに設定されることが多く、低金利市場でもその恩恵を受けにくいです。
初めの数年間は固定金利が適用され、その後改めて「固定」か「変動」を選べぶことができます。固定期間は3年、5年、10年などが選択可能です。
<メリット>
初めの固定期間中には、優遇金利が設定されている場合があります。
<デメリット>
固定期間が終了すると、金利が急激に上昇するリスクがあります。変動型のような上限設定がないため、注意が必要です。
金利に続いて、返済方法の比較を行います。これは返済期間中の支払い構造に大きな影響を与えるポイントです。
元利均等方式は、返済期間中に元金と利息を均等に返済していく方法です。初期の返済では金利の割合が多く、徐々に元金の返済割合が増えていく特徴があります。
<メリット>
月々の支払いが安定しており、返済計画を立てやすいです。
<デメリット>
元金均等方式に比べて、全体の返済額が増加します。
元金均等方式は、返済期間中に元金を一定で返済していく方法です。金利は残高に対して発生するため、初期の返済では金利部分が多く、返済期間が進むにつれて総返済額が減少します。
<メリット>
元利均等方式に比べて、全体の返済額が少なくなります。
<デメリット>
借り入れ残高が多い場合、初期の支払いが増加し、家計に大きな負担をかけることがあります。また、一部の金融機関では採用されていないことがあります。
リフォームローンと住宅ローンは、金利の観点から見れば住宅ローンが有利ですが、審査の厳しさなどの要因も考慮する必要があります。適切な選択をするために、それぞれのメリットとデメリットを以下に整理しました。
リフォームローンは、その柔軟性や使い勝手から選ばれることがあります。そのメリットを探ってみましょう。
リフォームローンは、審査が比較的通りやすいという特長があります。これは、住宅ローンよりも審査の基準が比較的緩やかな場合が多いからです。リノベーション計画が急務である場合や、他のローンが難しい場合でも、リフォームローンは頼りになります。審査期間も通常1~5日程度と比較的短いのが特徴です。
リフォームローンには無担保型が多く存在します。これは、資産を担保にしなくても利用できるという点で、特に不動産を所有していない方にとっては利便性が高いです。抵当権設定の手続きが不要なため、手続きが簡単でスムーズな資金調達が可能です。
リフォームローンには魅力的な面がありますが、注意が必要なデメリットも存在します。これを確認していきましょう。
リフォームローンの中には、借入限度額が500~1,000万円までのものが多くく、大規模なリノベーションなど場合によっては自己資金が必要となる可能性があります。計画するリノベーションの規模や予算に対して、借り入れが十分できるかを検討することが必要です。
一般的に、リフォームローンの返済期間は住宅ローンに比べて短めで、最長でも15年程度です。借入期間が短い分、月々の返済負担が高まる可能性があります。迅速に返済を完了したい場合には適していますが、返済額に余裕を持って長期間にわたり返済を行いたい場合は、この点を考慮する必要があります。
平均の金利が年2~4%なので、住宅ローンに比べ高いです。支払い金額が滞らないようある程度余裕をもった返済計画を立てるとよいでしょう。
「住宅ローン」がリノベーション費用に活用されることは、初めて聞く方には少し驚きかもしれませんが、住宅購入の際にリフォームしてしまうことで、含めることができるというローンになり、「リノベーション一体型ローン」や「リフォーム一体型ローン」などとして扱われます。最近ではリノベーションが一般的になってきましたので、利用されている方も多いローンとなります。
住宅ローンは、一般的に借入限度額が大きい傾向があります。これにより、大規模かつ綿密なリノベーションに取り組むための資金調達が可能です。そのため、中古戸建てを購入して、リフォーム・リノベーションを行う方が増えています。
リフォームローンは先ほど5〜10年とお伝えしましたが、住宅ローンは、その返済期間が35年と比較的長いのが特徴です。これにより、月々の返済額が抑えられ、家計に余裕をもたらします。計画的にリノベーションを進めたい方にとっては、返済期間の長さが心強いポイントとなります。
住宅ローンは金利が低いという点が、その利点の一つです。長期金利が上昇する中でも、特に固定金利は比較的低い水準を維持しています。これにより、返済額を抑えつつも安定感のある返済計画を組むことができます。
【参考:2023年4月時点】
これらの金利は、選択できる期間や金利タイプによって変動しますが、全体的に低い金利水準が提供されていることが確認できます。これは住宅ローンでリノベーションを利用する上での大きなメリットとなります。
住宅のリノベーションにおいて、住宅ローンをどのように活用するかは、主に以下の2つのパターンに分かれます。それぞれのケースについて順に確認していきましょう。
住宅を購入する際に、同時にリノベーションを進める方法があります。その際に利用できるローンの組み方は以下の2通りあります。
一体型住宅ローンとは、住宅購入費用と同時にリフォームにかかる費用も借り入れることができるものです。これは、金利の低い住宅ローンとして借りることができるので、月々の返済金額を抑えることができる点がメリットです。しかし、住宅ローンの審査までに見積書や契約書などの書類を用意する必要があるため、それまでにリフォームの詳細を決めないといけないなど、スケジュール感が慌ただしくなる恐れがあるので、注意が必要です。
もう一つの選択肢は、住宅ローンとは別でリフォームローンを組む方法です。物件を購入した後に、リノベーション業者を選定したり、ゆっくりどんなリノベーションをするのか選べるのがメリットですが、住宅ローンでMAXギリギリまでローンを組んでいた際は、しばらくはリフォームローンが通らないなど、審査に影響することもあるので、注意が必要です。
既に住んでいる持ち家をリノベーションする場合にも、利用できる方法がありますので、これから詳しく見ていきましょう。
住宅ローンの残債がある場合は、リフォームローンを新たに組むダブルローンを組むか、住宅ローンの借り換えをリフォーム費用も含めて行うかの2パターンとなります。
ダブルローンを組む場合、十分な返済能力が必要であるため、組むことができる金融機関は限られてくると思います。そのため、残債分を含めてリノベーション費用を含めて他の金融機関に住宅ローンで借り換えを検討するのが現実的かと思います。
借り換えには取扱手数料など新たな費用が発生するので、リフォームローンを借りるよりもコストがかかるかどうかは確認が必要です。金融機関の担当の方に見積もりを出してもらいましょう。さらに、一部の金融機関では借り換えの金利を優遇している場合があるので、住宅ローンの見直しによって費用をさらに節約できることもあります。
リフォームローンという選択肢しかないかと思いきや、一部の金融機関では、リノベーション費用のみの利用でも、住宅ローンの金利でローンを組むことができるケースもあるそうなので、金利の条件など借入の条件を比較してみるといいと思います。シーズンによってキャンペーンが変わるため、詳しくは金融機関にご確認いただけると正確かと思います。
住宅ローンの申し込みに際して必要な書類は、事前審査、本審査、契約締結の各段階で異なります。さらに、金融機関によっても必要な書類は異なりますが、お客様や金融機関の担当者からよく私たち側で用意を依頼されるものについて解説します。
リノベーション一体型住宅ローンの手続きにおいて、最初に必要な書類はリノベーション代金の見積もりです。この見積もりは、リノベーション工事の予定内容や規模、使用する資材などを含めた総額を示したものです。信頼性の高い建築業者やリフォーム業者から入手した正確な見積もりが、スムーズな手続きの第一歩となります。金融機関によっては、工事請負契約書でないとダメなケースもございました。
次に必要なのは、リノベーション前後の図面です。手書きなど簡易的でもいいのですが、この図面は、リノベーション工事が完了した際の住まいのレイアウトや設備配置を詳細に示したものです。銀行や金融機関は、リノベーションが計画通りに進行し、住宅の価値が向上することを確認するためにこの図面を重要視します。確実かつ分かりやすい図面を用意することが一発で審査を通すために重要となります。そのため、資金が降りたのちに、実際に行ったリノベーションかどうかの結果報告として写真を提出することもあるので、この時点で確実に行うリフォーム・リノベーションしか含めることができません。
リノベーション一体型住宅ローンを利用するには、事前審査や本審査の段階で工事の請負契約書が不可欠になることがあります。金融機関によっては、契約締結時でもよかったりするのですが、この契約書は、建築業者やリフォーム業者との間で工事内容や期間、料金などについて合意した書面です。金融機関に対しても、リノベーションを行う証明になるため、必要とされるケースが多いです。
最後に重要なのは、リノベーション工事の完了引渡し書類です。これは工事が完了し、新しい住まいが引き渡し可能な状態に達したことを示す書類です。銀行や金融機関は、この書類を通じてリノベーションが予定通りに完了したことを確認し、ローンの進行を行います。これが、写真で完了するケースもあれば、不要なケースもリフォームやリノベーションの内容、金融機関のやり方によって変わってくるので、この辺りは随時確認しましょう。物件購入と同時にリノベーションをご希望でしたら、不動産会社の担当者が詳しいケースもあるので、聞いてみると良いでしょう。
中古物件を購入するときは本当にリノベーションが実行できるのか、さまざまな項目をよく確認して進めていく必要があります。
以前のケースですが、お客様が床をフローリングにしたいという希望で物件を購入され、その後に確認したところ、マンションの管理規約によりフローリングの使用が制限され、カーペットのみが許可されているという事態がありました。このようなマンションでは、フローリングに変更することは違反となり、理想の住まい方が実現できないという問題が発生しました。こうならないように、しっかり管理規約を確認した上で購入しましょう。
お客様が購入後、間取りを変更しようとして依頼がありましたが、実際には壁の中に建物を支える上で重要な斜めの部材である筋交が存在していたため、広々としたリビングに変更することができず、その結果後悔されたケースもございました。このような事態にならないように、購入前に図面を見せていただければアドバイスができますので、間取り変更の際はご相談ください。
中古物件をリノベーションする際、不動産屋さんとの密な連携は非常に重要です。不動産屋さんは地域の情報や物件の知識に精通しており、自身の希望や予算に合った物件を見つけるために、信頼できる不動産屋さんとの密なコミュニケーションが成功の鍵となりますが、それ以外に先ほどお伝えしたリノベーションに必要な書類なども金融機関に提出しなければ、引き渡しまでにローンの手配が滞る事態となります。リフォームに関して取り扱いが多い会社もしくは、私たちのように、不動産会社とのやりとりが多いリノベーション業者にご依頼ください。
中古物件のリノベーションにおいて、物件引き渡しのスケジュール感は非常に重要です。予定よりも早く引き渡しを希望する場合や、工事の進捗に合わせて柔軟に対応してくれるかどうかが鍵となります。リノベーションが遅れてしまうと引っ越しも先延ばしとなり、住み替えまでのコストがさらにかかることなります。原崎工務店では、お客様のスケジュールや希望に合わせた柔軟な対応を心がけておりますので、物件引き渡しの際には、お客様のご要望を最優先に考え、スムーズな工程を実現させるために協力いたします。
リノベーション費用の目安はこちらを参照ください。
名古屋市守山区に事務所を構える原崎工務店(Thank Design)では、毎月名古屋市外も含め、多くのお客様のご自宅のリフォーム・リノベーションを行なっております。ありがたいことに、不動産会社の営業の方からもご紹介いただき、いっぱいいっぱいになる時もありますが、皆様から「原崎さんにお願いしたい」「原崎さんに頼んでよかった」とお声をいただけるので、日々感謝しております。そんな私たち原崎工務店(Thank Design)の特徴を3つにまとめてお伝えさせていただきます。少しでも魅力に感じていただけましたら、ご連絡いただけますと嬉しい限りです。あなたとお会いできるのを楽しみにしております。
私たち原崎工務店(ThankDesign)は、不動産営業の方からもリフォームの専門家としての紹介も多く、不動産購入の流れを理解しながら快適な空間づくりを丁寧に進めていくことが得意です。これまでに600件以上の住宅を見てきた原崎がその場であなたのお悩みを解決します。
私たちは単なる工務店ではありません。リノベーションにおいては、デザインやコーディネートも欠かせません。私たちは、建築士やデザイナーと連携し、外観から室内空間まで一貫してトータルにサポートします。また、お抱えの職人さんもたくさんおりますので、現場の管理も細かくさせていただいております。
理想の住まいを形にするためには、お客様の要望を正確に理解することが不可欠です。私たちは常にお客様との密なコミュニケーションを大切にし、リフォーム・リノベーションの工事を進めていきます。例えば、お伺いした際に、木の雰囲気と剥き出しのコンクリートの雰囲気を融合させたいとのご要望に対し、木の素材感を活かした天井のラワン貼りを提案させていただきました。このようなご要望や疑問があれば、お客様一人ひとりに合った提案を行います。どんどんお知らせください。
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